天然ゴム農園の雨季の悩み その2

2014年8月10日

前回の記事で、天然ゴム農園の樹液採取(タッピング)の為には、雨季の雨は不可欠だが降りすぎるとタッピングができなくて困るので、その対策のレインガードについて書きました。

今回は、それ以外の雨季の悩み事です。
先ず、雨季が本格化すると毎日のようにスコールが来ますが、スコールは大きな積乱雲と共にやって来て雨を降らす直前に、積乱雲から強いダウンバーストが吹きます。

これは時に台風の風のように非常に強い場合があって、ゴムの木を吹き倒してしまうことがあります。
先日も2本ほど吹き倒されました。下の写真は吹き倒されたゴムの木を起こして補助に添え木をしたところです。

倒れた時に枝が折れたので、枝を切り払っています。この木は根を張り直して枝がまた出て来るまでしばらくはタッピングできません。
毎度雨季には、全体のゴムの木2万本余りの中で10本程度ですが、こんな状態のものが出てきます。

もう一つは、カビによる病気です。連日の雨で湿度がかなり高くなっているために、カビが発生しやすくなっています。
日本では、カビによる作物の病気と言えば‘うどん粉病‘が有名ですが、天然ゴム農園では様々なカビによる病気が発生します。(うどんこ病(うどんこびょう)は子嚢菌ウドンコカビ科純活物寄生菌による植物病害の総称。ブドウ、麦類(コムギオオムギ)、野菜などの重要な病害である。 by Wikipedia)
(うどん粉病の写真 by Wikipedia)

元々、弊社の天然ゴム農園では、RAV4という天然ゴムの品種を栽培していますが、この品種は収量は多いが若干病気にかかりやすい性質を持っています。この為かどうかはわかりませんが、毎年雨季に入ると必ずカビによる病気が何回か発生します。

先日も下の写真のように、枝が白いカビに覆われてしまう病気が発生しました。(白矢印)

この白い枝の木が1本見つかると、周りに何十本という白い枝の木が出て来てしまいます。カビによる病気はエボラではないですが感染が非常に速いのです。

元々、どのゴムの品種もクローン栽培で増えてきているので、天然ゴム農園の木は全て同じDNAを持っています。そのため病気への耐性はどの木も同じなので、1本が感染すると周囲も簡単に感染してしまうことが多いのです。

少し放っておくと葉が枯れてきて木全体が弱ってしまいますので、1本病気を見つけると周囲の木も含めて早急な対応が必要になります。従って、天然ゴム農園のマネージャーは毎日農園内を歩き回って異変をすぐに察知しなくてはなりません。我々の現地マネージャーのチャンラー君も毎日50ヘクタールの農園を巡視しています。天然ゴムの木の世話もかなり手がかかるのです。

天然ゴムの病気を見つける主な方法は、木の葉や枝を見ることです。多くの病気の症状は葉に出て来て、葉が黄色くなったり、白い斑点ができたり、うどん粉病の白い粉が付いたりします。ただ、今回のカビは主に枝に症状が出ています。

さて、対応方法は具体的には薬を散布するのですが、大規模な感染の場合は1000ℓのタンクに水で薄めた薬を入れて、トラクターで引っ張りながら、薬をスプレーします。

今回は、それほど感染が拡大していなかったので、感染した木だけをターゲットに薬を付けました。やり方は、下の写真の様に人が木の枝に上って、感染箇所に薬を塗っていきます。(写真をクリックして頂くとはっきり見えます。)

地上5m位の高い枝にも登って作業をするので、見ている方がハラハラします。この薬を塗っているのは我々の従業員ではなく、専門の業者なので実に手慣れた感じで次々と病気の木に登っていきます。カンボジアには労災の制度もないので、こんな危険な作業はどうかとも思うのですが、本人たちはいたって平然と作業しています。日本のトビ職のようなものかもしれません。

天然ゴムは、植えてから樹液が取れるまでに5年もかかり、その5年間は1銭の収入も入ってきません。従って、5年間の投資を無駄にしないために、折角育って樹液が取れるようになった木は死なせないように大切に世話をしていく必要があります。

そこでこのように毎年雨季には、カビの病気等と闘いながらゴムの木を守っているのです。

天然ゴム農園の雨季の悩み

2014年8月5日

前回の記事に引き続いて、天然ゴム農園の記事を書きます。

カンボジアは5月から本格的な雨季に入り、現在は雨季の真っ盛りです。天然ゴムの樹液採取(タッピング)のためには、雨で十分な樹液ができることが必要なので、本来は雨季の雨が欠かせないのですが、一方で都合の悪いこともあります。

その一つは、雨が降り過ぎてタッピングができない時があることです。
(タッピングの様子)

先ず、タッピングは樹皮を傷つけて樹液を出させる行為ですが、樹皮を傷つけるときには樹皮は乾いている必要があります。タッピングでは、樹液が取れる必要最小限に樹皮に傷を入れますが、樹皮が濡れているとそれが上手く行かず樹皮が壊れてしまうのです。

従って、雨が止んで1-2時間して樹皮が乾いてからタッピングをすることになりますが、雨が降る時間が長いと中々樹皮が乾いてくれずにタッピングができません。

また、激しい雨が降ると樹液を受け取る皿に雨水が入って樹液をはじき出してしまいます。
下の写真は、皿に樹液が入らずに雨水が入ってしまったものです。

このように、毎年雨季の盛りになるとタッピングが中々できずに収穫量にインパクトがでてきます。
昨年の9月中旬は特にひどく、週に3日程度しかタッピングができませんでした。1日タッピングできないと200-300ドルの損失になります。

そこで、私は当時の現場マネージャーのウドム君とサブマネージャーのチャンラ―君と話をしました。
私 「週3日しかタッピングができずに、売り上げがガタ落ちになっている。何か対策はないのか?」
ウドム、チャンラ―「雨が降っているから当然です。」
私 「雨が降っているからタッピングができないというのはおかしい。何か工夫をすべきだ。」

しかし、彼らは雨が降っているからできないの一点張りで、思考が停止して全く工夫をしようとはしません。
やはり、カンボジア人は日本人と違い、「カイゼン」といった様な考え方は全く経験しておらずわからないのです。

それで、私の方で調べた結果、スリランカのような特に雨が多い地方では下の資料のようなレインガードを付けていることが分かりました。

特に、最近はエプロンタイプで、タッピングする場所と皿を覆ってしまうのが主流のようです。
そこで、早速最寄りのSnoulのダウンタウンの市場でビニール、ゴム糊、針金を買ってきて下の写真のようなレインガードを取り付けました。

結果はやはり歴然で、これを取り付けた木では大雨でもタッピングが可能になり、レインガードをつけている木では収穫の無い日が激減しました。

ところが、良いことだけではありません。レインガードは1つ当たり約0.6ドル掛かります。従ってタッピングしている12,000本に全て取り付けると7,200ドルも必要で、利益が飛んでしまいます。
そこで、昨年は全体の40%付けるに留まりました。

今年も雨季の盛りになって、レインガードを増やすかどうかの議論になりました。
今年から天然ゴム農園のマネージャーをやっているチャンラ―君から意外な意見が出ました。「昨年取り付けたエプロン型のレインガードは今年は役に立たない。」というのです。

彼の説明によると、取り付けて1年経つとゴム糊で木とビニールを接続した部分(下の写真の白矢印)から水が漏れてレインガードの中に入ってしまい、タッピングをする黄色の矢印の部分が濡れて中々乾かず、タッピングができないと言うのです。

確かに、水が漏れてレインガードに入ってしまえば、ビニールに覆われているだけに逆に容易には乾きません。
そこで、今年はこの方式のレインガードを増やすのではなく、下の写真のようなタイプのレインガードを増やすことにしました。

このレインガードは直接雨を防ぐわけではなく、タッピングポイントや皿は雨にさらされて濡れたり、水が溜まったりするのですが、木の上部から木を伝って下方に流れてくる水がタッピングポイントに来るのを防ぎ、雨が止んだ後にタッピングポイントがすぐに乾くようにするのが目的です。

熱帯の雨はスコールと言われる、バケツをひっくり返したような雨が1-2時間集中的に降って後は止んでしまうものが多いのです。従って雨が止んだ後にタッピングポイントがすぐ乾けば、タッピングが出来ることになります。

また、このタイプは1つ当たり1/4ドルと安いので、大量の取り付けが可能です。
今年は、このタイプを取り付けますが、これでどこまで効果が出るのか検証していきます。

雨季の盛りの悩みには中々決定的な解決策が無く、試行錯誤の連続です。

天然ゴム農園の紹介

2014年8月1日

前回の記事でお伝えしてから数日で、キャッサバの植え付けが何とか完了しました。後は欠株(苗を植えても芽が出ないもの)への再植え付けだけなのでお陰様で一段落です。

ところで、弊社は天然ゴム、胡椒、キャッサバのプランテーションを運営していますが、気が付いてみると、天然ゴムは一度もこのブログで取り上げていません。そこで今回は天然ゴム農園についてお伝えします。

弊社の天然ゴム農園は、カンボジア東部Kratie州Snoul郡にあり、Kratie州第2の都市 Suoulの中心部から約15Km、ベトナム国境から約8Kmに位置します。

面積は70ヘクタールで、そのうち50ヘクタールにゴムの木が植えられています。丁度東京ディズニーランドと同じ大きさです。

(天然ゴム農園入口)

この農園は、2011年に既に木が植わっている状態のものを買って育成、運営してきました。現在のゴムの木の年齢は、2歳、4歳、5歳、6歳、7歳です。

ゴムの木は5歳から樹液の採集ができて年齢と共に採取量が増えていき、10歳―15歳程度で最盛期となります。そして30歳頃まで樹液採取を行い、その後は伐採して木材として売ります。

60歳頃まで樹液は出るのですが採取量が減るので、30歳頃に木材として売った方が効率が良いのです。

さて、天然ゴムの種類もかなりあり、大きく分けると、収量が多いが比較的病気が多いもの、病気にかかりにくいが収量はそこそこのもの、病気への耐性と収量のバランスのとれたものの3種類に分かれます。
カンボジアでは病気耐性と収量のバランスの良く、カンボジア特有の赤土に合ったGT1という品種が多いです。当農園はベトナムからすぐ近くにあって土壌もベトナムと同じなので、ベトナムの土壌に合ったRAV4という品種です。収量は多いが若干病気が多い品種です。

(ゴム農園内の様子)

当農園では2011年10月から一部樹液採取を始めて、木の成長と共に採取量が増え、現在は毎日約500Kg-700kgの樹液が取れます。
この樹液は、毎日取れた直後に液体の状態でSnoul市にあるゴム工場に運んで売ります。

樹液(Rubber Latex)は水にゴムの成分が溶けた状態になっています。そこでゴム工場では、樹液中のゴム成分の重さに応じてお金を支払います。例えば、樹液700Kgのうちゴム成分が30%とすると、700Kgx30%=210Kgがゴムの成分で、樹液を乾燥させるとその重さの固形ゴムになります。

そのゴムの成分1Kgあたり2ドルとか1.5ドルの値段が付くわけです。

ゴム工場では運ばれて来た樹液の重さと、ゴム成分の比率を毎回測定してゴム成分の重さを算出してそれに応じた代金を支払います。

実は、天然ゴムの国際価格は3年前に急騰し天井をつけてその後は暴落しました。現在の価格は3年前の1/3、2年前の1/2程度となっています。

そのため、主産地のタイ、マレーシアでは販売価格が生産原価とほぼ等しいところまで下がっており、利益が出ない状態になっています。

しかし、カンボジアでは人件費や他の経費が極端に低いために、この販売価格でも利益が出るわけです。

さて、樹液の採取はタッピング(Tapping)と呼ばれ、文字通り樹皮をタップするように傷を付けていきます。このタッピングは毎日早朝の3時から開始されます。陽が出ると葉から水分が蒸散されて樹液の出が悪くなるので、陽の出ない内に樹液採取をしてしまうのです。

1日一人のワーカーは約500本をタッピングします。ゴムの木は3mx6mの間隔で植わっているので、1ヘクタールで555本あります。従って、1人のワーカーは丁度毎日1ヘクタールをタッピングすることになります。

同じゴムの木は3日に1回タッピングするので、1人のワーカーは3ヘクタールを受け持って、毎日そのうちの1ヘクタールを順にタッピングしていきます。

さて、タッピングが終わって約2時間後に下の写真のように樹液が皿に一杯になります。


皿に溜まった樹液はワーカーがバケツに回収して行きます。このようにタッピングが午前3時に始まって、午前中にはゴムの樹液を集めて工場に運んでしまいます。
ワーカーは2時間の昼休みの後、夕方まで道具の手入れや明日のタッピングの準備をして過ごします。
(農園の中心部、マネージャー住宅(左奥)とワーカー住宅)

キャッサバ植え付けの最後で最大の山場!その3

2014年7月25日

前々回の記事で、連日の雨のために大量の水が溜まった場所38ヘクタールからの排水に目途が立ち、水没エリアも残り4ヘクタールとなったとお伝えしました。
但し、この4ヘクタールを排水するためには、人手では無理でパワーショベルが必要です。

我々は急いでパワーショベルを探しました。まともに能率が上がるバケットが0.45立法メートル以上の新品を買えば10万ドル以上が必要で、そんな余裕はありません。一方中古でもメンテナンスを上手くやれば新品同様に使えるものもかなりあります。

4-5件の店を当たった結果、日本から届いたばかりの程度の良いものを見つけました。バケット0.5立法メートル、20年ものですがアームの動きも良く、キャタピラー幅が80cm以上あって沼地でも水没しないタイプです。

その店に4日間通って不具合箇所を毎日指摘して直させて、23日朝にやっとリニューアルを完成させて農園に発送しました。以下の写真は、パワーショベルを搬送用10トントラックに積んでいるところです。

朝10時にプノンペンを出発し、途中搬送トラックのパンクもあって夕方5時に農園から40KmのKratie市に到着しました。ここから約1時間走って国道から農園へのアクセス道路に入りました。
このアクセス道路は約10Kmですが、舗装がされておらず連日の雨で道路が崩れた状態になっています。搬送トラックは4輪駆動なのでかなりの悪路でも平気ですが、3Km進んだところでついにぬかるみにはまって動かなくなりました。

何かで引っ張り上げる必要があります。この時丁度運良く弊社のトラクターが近くに居ました。ワーカーを村に届ける途中だったのです。早速トラクターで引っ張ります。(下の写真。前がトラクター、後ろがトラック)

しかし、パワーショベルと合計20トン以上のトラックは重すぎて引き上げられません。そこで、パワーショベルをトラックから降ろして、何とか引き揚げました。しかし、この先も悪路が7Km続きます。とてもトラックでは進めないので、搬送トラックにはここで帰ってもらいパワーショベルが自走しました。

何しろ時速3Kmのパワーショベルなので、農園に着いたのは夜の10時になっていました。プノンペン出発後12時間でした。

翌朝、早朝にパワーショベルを始動させるために農園への道を急ぎましたが、途中の木の橋のある場所が昨夜の大雨で水没して、橋の場所が分かりません。一帯が水で覆われてしまったために幅の狭い橋のありかがはっきりしないのです。万一橋を外せば、我々の乗った車は川に転落します。現場マネージャーのウドム君が橋を確認しながら先導して何とか橋を超えました。(下の写真は水没道路と先導するウドム君)

やっと農園に辿り着いてパワーショベルを始動しようとしました。 ところがエンジンがかかりません。どうも昨夜7Kmの悪路を自走した振動で電気回路のどこかが接続不良になったようです。(下の写真はプノンペンに電話して対応方法を確認しているウドム君)

プノンペンからの指示をもとに30分試行錯誤を繰り返し、何とかかんとか接続不良を回復しエンジンが始動しました。農業専門家の米司さんがパワーショベルに飛び乗り、さあ、行くぞ!という瞬間に事故が起きました。パワーショベルの前のガラス戸が落下してガラスが飛び散り、操縦席の米司さんの腕を数か所切りました。

血が流れているのを見た周りのカンボジア人が駆け寄って、大至急止血・消毒をしました。幸い大事には至らずすぐに血が止まりました。
早朝にパワーショベル始動しようとしていましたが、そうこうしているうちに11時になっていました。それでも何とかパワーショベルを動かして現場に入りました。まだ大量に水が残っている4ヘクタールの場所です。

低い地点から水の溜まっている場所まで排水溝を掘って行きます。見る見る水の道ができて行きます。

この日は午前11時から午後5時まで稼働して、約100m以上の排水溝を掘り、大きな水溜まり2か所からの排水が出来るようになりました。

このままあと2日ほど排水溝を掘り続けると4ヘクタール全体からの排水ができます。
また、今後連日大雨が降っても排水溝が出来ているので、水が溜まることはありません。やっと最後の苗が植えられる状況に漕ぎ着けました。植え付けは予定より2か月遅れで完了する公算です。

近郊農業の野菜作りを始めました。

2014年7月19日

最近は、キャッサバの話題ばかりでしたので、今回は趣向を変えて野菜作りのお話をさせて頂きます。
これまで弊社は、数十~数百ヘクタールの大規模な土地でキャッサバ、胡椒、天然ゴム等の商品作物を栽培するプランテーションの開発・運用を行ってきました。

最近、野菜作りのノウハウを持った農業の専門家の米司さんが弊社に入社されたのをきっかけに、プノンペン近郊での野菜栽培にも進出することにしました。
プノンペンでも最近需要が高まっている、無農薬有機栽培の高級野菜の栽培です。
プランテーションの商品作物は天然ゴムを除いて年に1回の収穫ですが、野菜は種を蒔いて1か月から2か月で収穫でき、毎日出荷できるのでいわゆる「日銭が入る」商売です。

これまでの大規模プランテーションで土地を入手するには、首都プノンペンから数百キロ離れた森林を開拓する必要がありました。
一方、近郊農業では大規模プランテーションとは逆に、消費地のプノンペン近郊で数ヘクタールの小規模な土地で野菜を作ります。数十ヘクタールも同じ種類の野菜を植えても需要がないので、需要に応じて小規模になるわけです。

野菜を作る土地は、プノンペンから約100Kmの国道3号線近くでプノンペンに運搬しやすい場所に定めました。
先ずは、この土地でどんな野菜ができるのかを試験栽培してみます。
小さなテストベッドを作り、小松菜、チンゲン菜、大豆、きゅうり、葉レタス、ゴマ等を少量蒔きます。

1-2週間して発芽状態や育ち具合を確認します。結果は、小松菜、チンゲン菜は葉が出たところで虫にほとんど食われてしまいました。一番育ちが良いのはカンボジア産きゅうりでダントツです。(下の写真)既に花まで咲いています。しかし、あまり高くは売れないのでそんなには作りたくはありません。

カンボジア産より高く売れる日本産きゅうりも何とか育っています。育ち方はカンボジア産と大分違いますが。

大豆も豆が大きいものができれば、枝豆として出荷できるので期待しています。今回1か月程度で下の写真の様に実ができましたが、ここで成長が止まってしまいました。この後同じ株で次々と10個ほどの花を付けて実が成っていくはずなのですが、花芽がありません。肥料をやって再テストの必要があります。

1週間前に蒔いたゴマは良く芽が出て来ていて期待できます。

ところで、この野菜農園の柱の一つはオクラです。オクラはもともと熱帯原産なので、日本の種でもカンボジアのいたるところで栽培が可能です。日本の種はカンボジア産に比べて相当に高価なのですが、味が全く違うので高く売れます。オクラは出来ることが分かっているので、試験栽培を飛ばしてすぐに本格栽培に入りました。

大型トラクターで2回耕作したところを、小型トラクターでハローして(土を細粒化して)いきます。

野菜栽培用に今回30馬力のイセキの中古を買いました。十数年ものですが、日本でもイセキがまだ作っているので、修理部品が入手しやすいのです。

ハローの後は、手で畝を作って種を蒔いて行きます。キャッサバ農園の苗植え付けが終われば、畝立て機をこちらに運んでこれるのですが、それまでは人手の畝立てになります。

はたして、1週間後ほとんど全ての種から芽がでました。

オクラは初回は0.05ヘクタール(5アール)に蒔きましたが、蒔いてから45日後に初収穫となります。今後は毎週5アールずつ畑を広げていく予定です。
また、試験栽培も続けてオクラに次ぐ第2、第3の柱を探していきます。

キャッサバ植え付けの最後で最大の山場!その2

2014年7月14日

前回の記事で、キャッサバ植え付けの最終段階になって、38ヘクタールの場所に大量に水が溜まって植え付けが大きな壁に突き当たった事をお伝えしました。(地図の水色の楕円が水の溜まった場所)

地図の黄色の矢印に沿って排水溝を掘って水を川に流してしまう必要があり、苦心してパワーショベルで排水溝を掘り始めました。しかし折角フル回転で掘り始めたパワーショベルは重労働のため2日で壊れて動かなくなり、トラクターの畝作りも雨のぬかるみでタイヤが滑って進みません。絶対絶命の状態に追い込まれました。

その夜の夕食時に、私が現地マネージャーのウドム君に言いました。
「No Plant, No Harvest!(苗を植えないと絶対に収穫できない!) トラクターが動かないと高い畝はできないが、必ずしもそんなに高い畝が必要な訳ではないのでは? 低い畝ならば人手でも作れるし、キャッサバも植えられるのではないか?」

ウドム君が答えました。「今までは50cmの高い畝を作るために、3Disk耕作機を使って深く土を掘っていたために、土の抵抗が大きくてタイヤが滑ってしまうんです。25cmの低い畝でよければ7Disk耕作機で浅く掘ればできるので、今の地面の状態でもトラクターで畝が作れるかもしれません。」「実際、ベトナムでは低い畝で植えているし。」

私 「わかった。先ず7Disk耕作機のトラクターでトライしよう。ダメなら人手でも畝をつくる。」

その翌日、早速7Disk耕作機をつけたトラクターで、一部排水の終わった場所で低い畝作りにチャレンジしました。
皆の見守る中7Disk耕作機に付け替えたトラクターは地面を削って進んで行きます。下の写真の様に地面に傷を付けたような低い畝しかできませんが、結果はOK!この畝であれば十分に苗を植えられます。

そこで我々は、前日のパワーショベルの作業で一部排水路ができて水の引き始めた場所にトラクターをありったけの3台投入して畝作りを急ぎ始めました。

一方のパワーショベルの故障でとん挫した排水路作りですが、兎に角、なんとしてでも地図の黄色の矢印の長さを掘ってしまわなければならないので、人手で排水路を掘ることにしました。

狭い排水路であれば人手でも可能だし、それでもある程度は排水できると考えたのです。実際には、4人で下の写真(白矢印)のような狭い排水路を足を取られて泥まみれになりながらも2日間で掘りました。大雨が逆に幸いして土が柔らかくなり作業がはかどった面もあります。

すると、その日から見る見る水が引き始め、昨日時点で水の溜まった場所は38ヘクタールから4ヘクタールに激減しました。

ところで、最後に残った4ヘクタールから排水するためには、やはり途中に山積している廃材を取り除くためにパワーショベルが必要です。
また、今後もスコールが連日続く場合の緊急排水の為にパワーショベルを確保しておきたいところです。

そこで、パワーショベルを何とか入手できないかという方策の検討に入りました。
しかし、買えばまともなものは3-4万ドルするので資金が足りませんし、借りれば月4000ドルもするので雨季だけ借りても2万ドル近くが飛んでいきます。

ハタと困ったところでアイデアが出ました。
来年の収穫の為の費用として取って置くお金を使ってパワーショベルを買い、必要な雨季の間だけ使って乾季の収穫時期になる前に、そのパワーショベルを売ってしまい、収穫の費用に当てるというものです。

実際、パワーショベルが必須なのは雨季の間だけですので、乾季には売り払ってしまっても大丈夫です。
また、5-10年程度の中古の程度のいいパワーショベルであれば、きちんと修理してから売れば、買った値段と売る値段は近くなるので、あまりお金を使わずにパワーショベルを利用することができます。
やっと、植え付けの完了が見えてきました。

キャッサバ植え付けの最後で最大の山場!

2014年7月9日

記事がどうしても、キャッサバ農園の事に戻ってしまいますが、6月末をデッドラインとして競馬で言う最終コーナーを回った馬はゴール直前で突然、雨のぬかるみで立ち往生してしまいました。

6月25日時点で全250ヘクタール中、あと50ヘクタール残まで追い込んだのですが、その後連日のスコールの為に地面がぬかるんで植え付け前の耕作と畝作りをするトラクターが進まなくなり、植え付けできない日が続きました。
それでも6月末には何とか後残り38ヘクタールまで漕ぎ着けました。しかしここで大きな壁に突き当たりました。
この残り38ヘクタールに水が大量に溜まり、池や沼地が点在するような状態になってしまったのです。(下の写真)これでは排水しないと何もできません。

下の地図の右上の水色の楕円部分に大量の水が溜まっています。

ここから水を抜くためには、黄色の矢印に沿って排水溝を掘り、水を川に逃がしてやる必要があります。
ところが、何と排水溝を掘るためのパワーショベルが大雨による道路のぬかるみの為に、このエリアに入れないのです。手も足も出ない状態になりました。

この地域では7月上旬に、10日程度梅雨の晴れ間のように晴れる時期があると言われています。実際、7月の初めに2日ほど晴れが続いたので後2日晴天があれば、パワーショベルが入れるようになると現場から言ってきました。
現場は、後2日の晴れに期待してパワーショベルの作業を止めてしまいました。「この状態ではどうせ現地に入れない」という諦めです。

そこで私は、最近弊社に入社した農業の専門家の米司さんと一昨日現場に入りました。何とかして状況を変えたかったのです。

米司さんの提言もあって、現地入りを渋るカンボジア人の運転手に無理矢理パワーショベルを現場に突入させました。
もし、沼地で動けなくなった場合には、丸太を3本針金で縛った筏を4つ用意して、その筏の上を通して脱出させるという案を出したのです。

すると、パワーショベルは何回も途中で下の写真の様に沼地で立ち往生しながらも、アームの力を使って脱出しながら入口に辿り着きました。

このパワーショベルは、地面が固い土地用の仕様でキャタピラの幅が狭く、沼地では沈み込みやすいので、カンボジア人運転手が渋るのももっともな面もあります。

何とか入口に辿りついたものの、カンボジア人運転手は何をどうやっていいのか分かりません。そこで日本人の出番です。農業専門家の米司さんがパワーショベルに飛び乗って排水路を掘り始めました。



見る見る排水路ができて、近くの水が流れ出しました。それを見てカンボジア人運転手も納得したようです。自分で何とか排水路を掘り始めました。やっと突破口ができました。

しかし、掘るべき排水路は長く、排水路の途中には撤去されていない廃材が山と積まれている場所が5-6か所もあります。下の写真の白矢印の廃材を退けるか、下に排水路を掘る必要があるのです。

実は、この土地を開拓した時の廃材を片づける様2か月も前から土地のオーナーにクレームし続けましたが、廃材を燃やすためには税金を払う必要があり、オーナーが税金が払えないために放っておかれたのです。これが今パワーショベルの道を塞いでいます。

パワーショベルはフル回転で廃材を移動させていましたが、ついに昨日午後油圧部が壊れて動かなくなりました。なんせ20年も頑張ってきた老骨に鞭を打ち過ぎました。このパワーショベルはオーナーの持ち物なので、彼が修理するお金を払う必要がありますが、資金繰りに困っているために修理ができません。

もう一つの問題は、たとえある程度水が引いても断続的に雨が降り続いているために、地面のゆるみが止まらずトラクターのタイヤが滑って苗を植える畝が作れないのです。

いよいよ進退窮まった状態になりました。昔の農家でよく言われた、「まかぬ種は生えぬ」なので、このままでは38ヘクタール分の収穫ができなくなり、経営的にも大打撃です。

実は、この後大きな進展があったのですが、長くなったので追記か次の記事で書きます。

新しい胡椒農園の開発

2014年7月5日

このところ、キャッサバの植え付け作業に追われてその関係の記事ばかりになっていましたので、今日は趣向を変えて胡椒関係をお送りします。

弊社は、カンボジア南西部Kep特別市で、昨年から胡椒農園を運営しており、今年一部収穫がありましたが本格的な収穫は来年2-5月です。

今年は、その胡椒農園から北東に約50Km、首都プノンペンから約100KmのKampot州の土地18ヘクタールを入手して、2つ目の胡椒農園を開発しています。
丁度開発が佳境に入ってきましたので、胡椒農園の開発の様子をお伝えします。

(新農園用地 地図(地名は伏せてあります))

1ヘクタール前後の小さな区画を順番に買い集めて、上記の緑と赤の点の区画で18ヘクタールです。

先ず、新農園用地は最初は林でした。これを下のブルドーザーで根っ子から押し倒して木をクリーンナップします。

下は一旦クリーンナップされた状態。木の破片が散乱しています。

木の破片をかき集めて燃やします。

その後、トラクターで3回耕作して土を細かくして、胡椒が植えられる土壌となります。
その後、胡椒の添え木を立てる作業に移ります。胡椒は元々森の木に巻き付くつる性の植物なので、胡椒を巻き付けるための3mほどの添え木を立てる必要がある訳です。

上の写真は運ばれて来た添え木の一部です。1ヘクタール当たり1500本の添え木を立てます。
添え木を立てるためには、立てる位置を特定するために目印として細く切った竹片を立てます。
下の写真の白矢印が竹片です。

そして、今日はいよいよ1500本の竹片の目印のポイントに穴を掘って添え木を立てました。弊社のケップ特別市の農園からの応援部隊も含めて50人がかりで1日で立ててしまいました。(下の写真)

この後は、1500mのワイヤーを周囲と屋根の部分に張り巡らし、その上にヤシの葉をかぶせて屋根を作ります。下の写真は準備されたヤシの葉です。1ヘクタール当たり2000枚必要です。

ヤシの葉をかぶせると、以下の写真の様になります。何故ヤシの葉の屋根が必要か?というと、胡椒は上記のように元々森の中の直射日光のあまり無いところの植物なので、特に1歳までは直射日光で死んでしまうからです。

その後に、添え木を中心に畝を作って胡椒の苗を植えます。1本の添え木に2本の苗を植えます。
以下の写真は植えた直後です。

これで、一応は胡椒畑の方は完成になります。
胡椒農園に欠かせないもう一つは、貯水池です。胡椒は3日に1回は1本の添え木当たりバケツ1杯分の水を与える必要があります。雨季には天水だけでOKですが、乾季、特に1滴も降らない2月-3月には貯水池は不可欠なのです。
井戸を掘って井戸水で灌漑すれば良いという考え方もありますが、カンボジアの井戸水は若干のヒ素を含んでいます。そのため、カンボジア人は日本人と異なり井戸水は飲みません。それよりも雨水を溜めておいて飲むのです。胡椒にも井戸水を直接使うわけにはいきません。井戸水を一回貯水池に溜めてヒ素を沈澱させて除去してから使います。下は新農園の貯水池で、若干雨水が溜まってきました。

この貯水池は40mx35mx深さ7mあります。ここに半分ほど水が溜まれば次の乾季は乗り切れます。

ところが、現在の課題は貯水池の水不足です。普通はこれだけ掘ればある程度地下水が浸みだして来るのですが、ここは粘板岩の固い地層になっているので、地下水が当てにできず雨水だけが頼りです。

しかしながら、現在のところ、このKampot州は本格的なスコールが非常に少ないので雨水が不足状態です。
胡椒苗の植え付けは8-9月なので、そのころまでに水確保の目途を立てる必要があります。そこで今、井戸業者に依頼して地下水脈の調査を始めました。この土地は18ヘクタールの広さがあるので、100mも掘ればどこか地下水脈に当たる場所があるはずです。

カンボジア東北部Kratie州にある弊社のキャッサバ・プランテーションでは、連日のスコールの為に地面が緩んでトラクターが滑って動かない状態で苦しんでいますが、皮肉なことにこちらはは全く逆です。どちらにしても水難の相がはっきり出ていますね。

[追記あります] 苗植え付け、水害対策との3面作戦を強いる雑草対応

2014年6月30日

我々がキャッサバの苗植え付けに追われている間も自然はその手を休めてはくれません。水害だけではなく、雑草も猛烈な勢いで生い茂ってきました。

<雑草>
下の写真は、実は荒地ではなくキャッサバの植わった畑です。白矢印のキャッサバが見えます。

キャッサバを植えた時には目立たなかった雑草がすっかりキャッサバを圧倒しています。
つまり、雑草の成長速度が幼いキャッサバの何倍も早いために、1か月足らずでこのようにキャッサバを覆ってしまいます。
雑草に埋もれると、キャッサバは日光を求めて上に伸びて細長くなり、そのうち葉が縮んできます。


上の写真は、雑草に埋もれて細長くなった状態のものです。(雑草を取り除いた後)
このように、雑草が茂ってしまった場所が約10日前には、80ヘクタールもありました。

何とかすぐに対応しなければならないのですが、雑草への対応方法は、大きく分けて3種類あります。
1.農薬を散布する。
  農薬は、無差別に植物を殺すGlyphsote 48%(通称RoudUp)を使います。安くて非常に効果が高いためです。但し笹にはあまり効きませんが。これを散布する場合には、地上5cm程度からかけてキャッサバにはかからないように注意します。但し、キャッサバが極若い場合には、キャッサバにも被害が出るために使えません。

また、この散布をする人にも影響がでるため、女性には散布させません。実際撒いてみると気持ち悪くなることがあるので、最近は撒く人は皮膚を晒さないように完全防護服です。下の写真はまだマスク・手袋をしていない時期です。

農薬散布は、1ヘクタールを大体1日2人でできるので、非常に人件費が安上がりにでき、しかも早いのでなるべくこれで対応したいのですが。。

2.人手。 チョッカと呼ばれるクワを振るうまたは、刈払機を使う。
  キャッサバを植えてまだ時間がたたず大きくなっていない場合には、農薬を使えないので人海戦術で除去せざるを得ません。ただ、このやり方は相当の人件費と時間がかかります。最初は27人がかりで1日2.5ヘクタールしか終わりませんでした。これは、チョッカと呼ばれるクワで根っこから除去するやり方でした。これでは1か所除去している間に2か所の雑草が茂ってしまうので、追いつきません。下はチョッカでの除草の様子。

チョッカ(クワ)は彼らの持ち込みですが、あまり良いものを使っていないので速度があがりません。
そこで、1個5ドルほどの性能の良いものを支給したところ、場所が違うので一概に比較はできませんが、約50%ほど速度があがりました。
ところが、それにも問題が起こります。性能がよいチョッカが次々と無くなってしまうのです。カンボジアのワーカーのモラルの問題ですが、今は無くなるのに目をつぶってスピードを優先しています。

もう一つのスピードアップは、刈払機を使うことです。(以下の写真)

これは根っ子までは取れませんが、取りあえず茎や葉を取り除くスピードは速いので、これも平行して投入しています。

3.農薬+人手
 農薬は使うが間違ってもキャッサバには掛からないように、キャッサバの近く(20-30cm)にはかけない。キャッサバの近辺は農薬ではなくて人手で雑草を除去するというやり方です。極若いキャッサバにも適用でき、全て人手でやるよりも少ない人件費、早い速度でやることができます。
しかし、本当にキャッサバにかけないように徹底できるのかが課題です。

その他の方法として、盾のようなもの(木の板など)でキャッサバを隠して農薬がキャッサバに掛からない様にして農薬散布するやり方もありますが、両手が使えるように、スプレイマシンを手動ではなく電動にする必要があります。但し電動の場合にはバッテリー切れになった時にワーカーが遊んでしまうことがよくあるので、これも決定打ではありません。
中々決定打がないですが、上記1,2,3の方法を組み合わせて最適解を探そうとしています。

10日前には80ヘクタールあった雑草地帯も、現在はあと40ヘクタールまで追い込んできました。しかし、一旦除草した場所もまた雑草が復活してきます。キャッサバが大きく育って地面を覆い、雑草に日光が届かなくなるまで戦いが続きます。

<追記>
雑草の除去方法でごく最近現場が効率的と考えだしているのは、なんと草刈鎌です。
これまでは、農薬を使わない場合は、極力根っ子まで取りたいので、チョッカというクワでの掘り起こしがメインのやり方でした。(本文の写真参照)
しかし、草刈鎌はチョッカの何倍も速いので、先ず草刈鎌で地上部分を素早く除去します。すると空間が広く空くので、その後農薬を撒くのもかなりスピードがでます。地下に残った根は鎌で切った後に農薬で退治する、という寸法です。使う農薬は、RoundUpという万能薬(Non Selective)で茎や葉の一部にでもかかるとわずか15秒ほどで根に達して枯らしてしまいます。

因みに、刈払機の大量導入はカンボジア人ワーカーの取り扱い方では、事故の恐れが大きいので断念しました。日本でも正しい扱い方をしない為の事故が相当数起きています。

キャッサバ植え付けを妨げる水害。

2014年6月24日

弊社のキャッサバ・プランテーションでは、苗の植え付けも残り20%になり、競馬で言えば第4コーナーを曲がってムチが入ったところです。
ところが、既に植え終わった場所では水害と雑草が繁茂して来ており、我々を植え付けに専念させてくれません。
<水害>
週に2-3回のスコールの為に、下の写真のような状態になった場所がところどころに出てきました。

黄色矢印のキャッサバが水没しかけています。1-2日のうちに水を抜かないと被害がでるので、迅速な対応が必要です。また、毎日農園中を見回ってこのような水没箇所をすぐに発見することも基本です。

この場合、水は白矢印の排水溝に沿って流れ出すべきなのに、水の行き場がなく溜まってしまっています。
実は排水溝は、道路の両側に掘ってあるので、下の写真の黄色矢印のように道路に溝を掘り両側の排水溝をつないで、低い方に水を流してしまう方法があります。この写真の例では白矢印の箇所から水が抜けていきます。

この黄色矢印の溝の上には、丸太で橋を架けて道路が通れるようにします。
橋を架けている途中はこんな感じです。

橋ができると以下のようになります。

現在のところ、橋が必要な個所は23ケ所で、そのうち11ケ所の橋ができています。一時橋作りに必要なパワーショベルが故障して、橋作りがストップしていて最近再開したばかりでしたが、先日パワーショベルの運転手が交通事故を起こしてまた動けなくなりました。次々と色々なことが起こります。

下の写真の様に、橋を作らずに白矢印の排水路を掘って水を逃がす場合もあります。いずれの場合もパワーショベルが必要で、今後スコールの頻度が増すと更に迅速な対応が必要になってきます。

下は、当農園のパワーショベル

パワーショベルは、この大きさのものを買うと15年使用程度の中古でも3万ドルはしますので、今年は予算が無く、当初は私も雨季に多発する水没対応をどうしようかと悩んでいましたが、ひょんなことからパワーショベルを使えるようになりました。

というのも、始めに我々がこの土地を借りてキャッサバ栽培を始めるにあたり、土地のオーナーが開墾までを行う約束になっていました。 ところがオーナーが資金繰りに窮して、「開墾のためのガソリン代を貸して欲しい」と言ってきたので、「今後パワーショベルを使わせてもらえるのであれば、お金を貸しますよ。」ということで合意した訳です。

今後7月中旬から毎日雨が降る本格的な雨季に入り、パワーショベルも増々活躍してもらうことになります。